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思いやりと蛍光灯

弁護士の萩原です。
今回は、当事務所の執務室にある、宙吊りにして設置している蛍光灯について書いてみたいと思います。

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この蛍光灯を設置したのは、平成23年の半ばころです。
当事務所を開設して数か月が経ち、独立開業後の仕事に慣れてきたころに、執務室近くにある蛍光灯の長さが短く、照明の明るさがやや足りないな、と思ったのです。
そこで、電気屋さんにお願いして、パソコンを使用したり、資料を読み込んだりしても目が疲れないように、執務室に設置して頂いたのがこの蛍光灯です。
蛍光灯を設置して、まさに効果覿面!!
設置する前の時と比べて、長く仕事をしていても、目がつかれなくなりました。

もちろん、この蛍光灯を設置する数か月前には東日本大震災が発生しており、それまでよりも更に節電が強く要請されるようになりました。
私は、自分が執務室から離れるときには執務室の蛍光灯をオフにしたり、また、エレベーターを使用しないで階段を使ってビルの昇り降りをするなど、節電をこころがけるようにしています。

この宙吊り式の蛍光灯には、以前別の時期に設置してもらった経験があります。
自分が中高生のころ、夜まで勉強にいそしんでいた時に、学習机の蛍光灯だけでは照明が暗く、目に疲れを感じることがありました。
そこで学校の体育の教師に相談したところ、蛍光灯を新たに設置し、照明を明るくすることで目の負担を軽減することができる、と助言を受けました。
早速両親にお願いし、蛍光灯を設置してもらったところ、当事務所の執務室にあるような蛍光灯を設置してもらうことができました。
おかげで、目に負担をかけることなく、勉学に励むことができたことはいうまでもありません。両親に本当に感謝です。
大学に入学してしばらくのころまで、裸眼ですごすことができたのも、ひょっとしたら、この宙吊り式の蛍光灯のおかげであったのかもしれません。

それにしても、目に対するおもいやり、という観点にとどまらず、蛍光灯が社会において重要な役割を担っていることは、論を俟ちません。
特に気になるのは、街灯や自動車のヘッドライト(前照灯)によって、夜間や未明・早朝の交通事故を防止することができるということです。
ここのところ秋も深まり、日の入りが早くなり、早朝の時間帯を含めて、夜の時間が長くなってきています。
1年前、また数か月前、特に大隅半島にて交通死亡事故が多発していたことを思い出します。
報道でお聞きした限りでは、いずれの交通死亡事故も、夜間に発生した自動車事故を原因とし、高齢者の皆さんが被害者となるケースが多かったと記憶しています。
物損事故や軽いけがにとどまる交通事故であればまだよいのですが、交通死亡事故は、まさに取り返しのつかない交通事故です。

交通死亡事故を防止するためには、どのような取組みが必要か。
それは、道路を横断したり歩道を通行したりする歩行者、自転車、二輪車を利用する方と、自動車、四輪車、自転車を運転する方双方に注意が求められると思います。
※二輪車、自転車を利用する方は、被害者、加害者両方になり得ますね。

道路を横断したり歩道を通行したりする歩行者は、夜間や未明・早朝の時間に道路を横断しないようにしたり、街灯のない道路、歩道を歩かないようにしたりする(=明るい安全な歩道を歩く)ことが大事であると思います。
また、反射材を身に付けて、ヘッドライトを付ける自動車、二輪車、自転車に見つけられやすいようにする工夫もよいかと思います。

また、自動車、二輪車、自転車を夜間、未明・早朝に運転する方は、できるだけ街灯の多い道路を利用するようにし、速度を落とし、差し支えない限りハイビームを利用するなどの工夫が必要なのではないでしょうか。
疲れていたり、運転に集中できないような場合には、運転を控えることも必要だと思います。

以前、霧島市、曽於市、鹿屋市などの、主に大隅半島近く又は大隅半島を夜間に自動車を運転して移動したことがありますが、やや街灯の数が少ないと感じられ、場所によっては、運転する自動車のヘッドライト以外、明かりがなくなってしまう場所に遭遇することがありました。
そのような場所において、交通死亡事故が発生しやすいのではないかと想像します。
このような真っ暗になる場所をすこしでも減らすように、街灯を設置することに向けて、行政にも強い意志と実行力が求められていると思います。

年末に向けて、皆さんあわただしくなってくるかと思います。
そうであっても、自動車、二輪車、自転車の運転者の皆さん、高齢者をはじめとする歩行者の皆さん、企業、地域、行政などが一体となって、交通死亡事故を予防する強い意志と取組みがより一層求められると思います。

宙吊りの蛍光灯から始まって、いつもより長めのブログを書かせて頂きました。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

鹿児島シティ法律事務所 弁護士 萩原隆志